政府や金融機関、さまざまな企業に助言する合同会社ポスト石油戦略研究所代表でエネルギーアナリストの大場紀章さんに、原子力・再エネ・火力の役割、生成AIとデータセンターの電力需要、産業・輸送の脱石油、GXに伴う費用と責任、2040年以降の展望を伺いました。さらに、幼少期から仕組みに引かれてきた探究心、生き物との暮らし、価値判断と人格をめぐる思索についてもお話しいただきました。

※ 本稿は全6章、約17,800字のロングインタビューです。気になる章からでもお読みいただけます。

【プロローグ】

佐野:少しご無沙汰しています。大場さんのデスクの水槽にいるのは、カメさんですか?

大場:ミツユビハコガメのPSI(プサイ)君です。私の会社「ポスト石油戦略研究所」は英語でPost‐Oil Strategy Instituteと書くので、その頭文字から取りました。2021年に会社を設立した記念に、妻からもらったんです。

佐野:PSI君、活発に手足を動かしていて、かわいいですね。爬虫類や両生類を怖がる方もいますが、奥様はお好きなんですね。

大場:はい。妻は「物心がついた頃からカナヘビを両手で握っていた」と言っていました。

佐野:カナヘビを両手で(驚)。今回は、大場さんに日本のエネルギー問題や、大場さんの素顔をお伺いします。

水槽の中で首を伸ばすカメのPSI君

【第1章】独立系エネルギーアナリストは、誰に何を助言するのか

― ポスト石油戦略研究所では、どのような事業を展開していますか。

合同会社ポスト石油戦略研究所は、気候変動問題や電気自動車の登場によって石油への依存が低下していく「ポスト石油時代」に向けて、日本がどのような戦略を持つべきかを考えるために設立しました。主な事業は、エネルギーやモビリティ、安全保障、科学技術に関する調査研究、政策提言、企業への情報提供です。私はエネルギーアナリストとして化石燃料の供給、エネルギー安全保障、次世代自動車、産業政策などについて政府や法人のお客様に助言しています。

― どのような企業からご相談を受けていますか。

私がエネルギーの専門家なので電力会社や石油会社、ガス会社との取引が多いと思われるかもしれませんが、エネルギー事業者は社内で専門家を育成しているため、外部へ相談するニーズが比較的少ないんです。ご依頼がある場合は、新入社員や中途社員を対象にエネルギー問題の全体像を解説する研修が中心です。

むしろご依頼が多いのは、エネルギーを使う側の企業です。自動車、家電、化学などのメーカーをはじめ、鉄鋼、運送、航空、船舶、鉄道、農業、ITなど、さまざまな業界から「今後、自社はどう対応すべきか」と相談を受けています。エネルギーを使わない企業はありませんから、ほぼ全ての業種が支援の対象です。継続的に提案するため、アドバイザー契約を結ぶこともあります。最近は、メガバンク、証券会社、ヘッジファンド、海外の金融機関などとの仕事も増えています。メガバンクでは融資先の企業を対象とした勉強会で講師を務め、証券会社やヘッジファンドでは主にトレーダーへエネルギー情勢を解説しています。

― JDSC、PHP総研、ちとせ研究所では、それぞれどのような役割を担っていますか。

JDSCでは、インフラ領域におけるDXのうち、エネルギー政策や規制に関する助言をしています。ちとせ研究所では、微細藻類を活用した事業の環境評価を支援しています。PHP総研では、外交・安全保障の観点から、国際情勢や地政学リスクなどのグローバルリスクを分析しています。

スタートアップに対しては、政策や規制、利用可能な制度についてアドバイスするほか、大手企業や投資家との橋渡しもしています。技術の用途を企業や投資家へ説明したり、スタートアップ側に「この事業者と組んだほうがいい」「この投資家と話したほうがいい」と提案したりします。

― これほど幅広い企業や業界と関わりながら、どのように独立性を保っているのでしょうか。

私は自分の仕事を「コンサルティング」ではなく「アドバイザリー」と呼んでいます。コンサルティングとは、お客様と一緒に走り、結果にも責任を負う仕事だと考えています。その中で、私の役割は外部の独立した立場から見立てを伝え、判断材料を提供することです。

エネルギー業界では、電力会社とガス会社、大手電力と新電力の利害が異なります。自動車メーカーも、EVやハイブリッド車など、注力する技術によって立場が違います。特定の企業や業界と密接に結びつけば、私の発言にその企業や陣営の色がつき、自由に発言できなくなる恐れがあります。そのため、顧客との面談は多くても月に1回、1時間程度、少ない場合は四半期に1回、1時間程度にとどめ、適度な距離を保っています。また、寡占的な業界の大手事業者から得る収益が、売上高の1割を超えないように調整しています。

【第2章】日本のエネルギー転換は、どこから始めるべきなのか

― 現在、日本が抱えているエネルギー問題の全体像を、分かりやすく教えてください。

エネルギー問題と聞くと、原子力と再生可能エネルギーをそれぞれ何%にするかなど、電源構成の問題を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、実際に日本の最終エネルギー消費に占める電力の割合は3割弱です[1]。残りの7割強は、ガソリンやガス、工場で使用する熱など、電力以外の形で消費されています。例えば、自動車を動かす燃料、調理や給湯に使うガス、鉄鋼やセメントの製造工程で必要となる化石燃料です。電力は重要ですが、エネルギー問題の全体像を捉えるには電力以外の用途にも目を向けなければなりません。

その上で日本固有の問題を挙げると、まずエネルギー自給率の低さがあります。原油は、平時には輸入量の約95%を中東に依存しており(2025年実績)、主要国の中でも突出して高い水準です。ホルムズ海峡を通らない米国産原油などの代替調達が進み、2026年春には必要量の約6割を代替ルートで確保する見通しが示されました。ただ、平時の調達構造として中東依存度が高いことに変わりはありません[2]。

それにもかかわらず、日本では電気自動車の販売比率が、主要国と比べて極めて低いんです。石油の供給リスクが高い国でありながら、自動車の脱石油化が進んでいないという矛盾を抱えています。

天然ガスの供給構造にも特徴があります。世界では、産出国からパイプラインを通じて天然ガスを輸入する方法が一般的ですが、日本は国境を越えるパイプラインを持たず、ほぼ全量を液化天然ガス、すなわちLNGとして輸入しています。LNGは天然ガスをマイナス162度まで冷却して液化したもので、原油のような長期備蓄には向いていません。通常は限られた在庫余力を維持しながら、継続的に海外から調達しています。日本は発電電力量の約3割をLNG火力に依存しているため、輸入が途絶えれば、比較的短い期間で電力供給が逼迫するリスクがあります[3]。

このような供給上の制約を抱えながら電力市場を自由化してきたことにも制度上の難しさがあり、日本はかなり特殊だと言えます。さらに、東日本大震災後、長期間停止したままの原子炉を数多く抱えています。自給率の低さ、中東への依存、LNGの備蓄制約、EV普及の遅れ、停止中の原子炉といった複数の問題が重なっていることが、日本のエネルギー供給構造の特徴です。

― この問題に対し、日本は何を優先的に動かすべきだとお考えですか。

政府、事業者、消費者のどの立場から見るかによって、優先順位は変わります。電気自動車の普及を想像してみましょう。日本で電気自動車が普及しない理由の一つは、家庭で充電できる環境が整っていないことです。商業施設や高速道路の充電設備も必須ですが、電気自動車の経済性や利便性は、自宅で日常的に充電できることで発揮されます。ところが、充電設備の設置には費用がかかります。特に賃貸住宅や集合住宅では、居住者個人の判断だけで導入できません。充電できる環境がなければ電気自動車を購入せず、購入者が少なければ設備の導入も進みません。この循環を、個人の判断だけで変えられないですよね。

既存の集合住宅にも、一定の条件と期限を設けて充電設備の導入を求める方法があります。導入が必要だと決まれば、管理組合もどの事業者へ発注するか、費用をどう負担するかという具体的な議論を始められます。EUでも、新築や大規模改修を行う建物を中心に充電設備の導入を促すとともに、既存の集合住宅で設置手続きを簡素化する政策が進められています。日本でも、個人や事業者の自主性に委ねるのみならず、普及を妨げている制度やインフラ上のボトルネックを特定し、ルールによって解消すべきでしょう。

― 対策が進まないのは、関係する事業者や組織の方針が異なるからでしょうか。

それもありますが、エネルギー政策の意思決定の仕組みにも理由があります。エネルギー政策は専門性が高いため、実質的には政府当局と事業者の間で決まることが多いんです。これは必要な面もありますが、国民的な議論になりにくいという問題もあります。選挙でも、エネルギー政策が主要な争点になることはほとんどなく、エネルギー問題を重視する政治家を選ぶ人は数%しかいません。それは、日常生活の中でエネルギーのことを常に考えている人は少ないからです。水や食料と同じように大切なものでありながら、安定して供給されている間は政治課題として意識されにくいんです。

一方で、エネルギー分野には政治がトップダウンで決めなければ進まない問題が山積みです。しかし、選挙の争点になりにくいため、政治のトップが継続的に関心を持つ動機も生まれません。この構造が繰り返されて重大な課題が先送りされています。

― 脱炭素、安定供給、エネルギー価格、産業競争力、安全保障などを同時に満たせない場合、何を優先すべきだとお考えですか。

私は、必ずしもどれか一つを犠牲にしなければならないとは考えていません。例えば、国内で賄えるエネルギーを増やせば、安定供給や安全保障、脱炭素や価格の安定にもプラスに働く可能性があります。複数の課題を同時に改善する方法はあると思いますが、一つだけ選ぶのであれば経済、つまり「稼ぐ力」だと答えます。ここで言う経済とは、産業競争力だけを指していません。国全体の稼ぐ力と、エネルギー価格の上昇に耐えられる家計の力を合わせたものです。

一般的には、エネルギー価格が上がれば日本企業の産業競争力が低下すると考えられています。もちろん、国内に工場を持つ製造業にとって、エネルギー価格は重要です。ただし、日本企業は海外にも多くの生産拠点を持っています。企業全体の競争力が、国内のエネルギー価格だけで決まるわけではありません。むしろエネルギー価格の上昇は、家計の負担や物価、政権支持率に直接影響します。産業競争力だけで捉えるのではなく、国や企業が将来の選択肢を持つための経済力をいかに維持するかを考えたいですね。

― 現行の政策のまま2040年を迎えた場合、どこで計画が行き詰まると予想していますか。

特定の政権を批判する意図はありませんが、政府が優先政策として掲げているエネルギー関連事業の多くは、行き詰まるリスクがあると見ています。補助金政策の難しさは、もともと競争力のある分野には政府が介入していないことです。そのため、政策支援は、市場だけでは事業化が難航する分野に向かいます。支援を通じて技術や事業が成長し、最終的に自立できるのであればいいですが、補助金がなくなった時点で事業が成立しなくなるケースも少なくありません。

これはエネルギー分野に限った話ではありません。政府が成長戦略として掲げる事業であっても、支援期間中に自立できるだけの競争力を獲得できなければ、政策の終了とともに行き詰まるのではないでしょうか。

【第3章】電力供給は、どう組み替えるのか

― 原子力、再生可能エネルギー、火力の組み合わせについて、日本にはどの程度の選択肢が残されていますか。

先ほど、原子力と再生可能エネルギーをそれぞれ何%にするかなど、電源構成がエネルギー問題の中心だと捉えられがちだとお話ししました。しかし、現在の日本は、理想的な組み合わせを自由に選べる段階ではありません。すでに現実的に取り得る選択肢が限られているため、「どのような構成にすべきか」というより、さまざまな制約の結果として「この程度にしかならない」と考えるほうが実態に近いです。

― 生成AIの普及とデータセンターの増設により、今後は大量の電力が求められると言われています。日本では、電源や送電網、立地にどのような課題が生じますか。

ミクロな視点では、住宅の近くにデータセンターが建設されて冷却設備のファンの音が問題になるなど、地域住民との摩擦が生じるおそれはあります。ただし、多くのデータセンターは、人々が意識していない場所に設置されています。都心のオフィスビルがデータセンターへ転用される例もあり、生活者から見えにくい形で立地が進んでいます。一方で、当初想定されていたデータセンターの新増設計画は、相次いで後ろ倒しになっています。計画自体は残っていても、半年経つと稼働予定も半年先へ延びているといった状況です。

私の見立てでは、その背景には電力供給側の論理が先行していることがあります。日本では、発電所や送電網を整備するための需要として、データセンターの誘致が期待される傾向があります。その結果、「電力を使う施設であれば、どのようなデータセンターでもいい」という発想になり、運営事業者が求める立地条件や設備が考慮されないことがあります。インフラを整備して誘致しようとしても、事業者の需要に合わなければ選ばれません。電力供給側と施設運営側の双方の条件を満たさなければ、計画は実現しません。データセンターによる電力需要は増えるものの、当初期待されていたほど増えない結果に終わり、整備したインフラが空回りします。

データセンターの増設によって電力が不足するとの懸念もありますが、必要な電力を確保できる見通しが立った案件でなければ建設段階へ進みません。供給力や系統接続を確保できなければ、計画そのものが延期または中止されます。全国で突然電力が足りなくなるというよりも、電力、通信、立地条件がかみ合わず、準備したインフラや誘致策が期待した成果に繋がらないことのほうが現実的な問題だと考えています。

― 大場さんは原子力の必要性をおっしゃっていますが、日本社会に原子力を使い続ける能力や意思があるかも問いかけています。何が不足しているのでしょうか。

原子力を取り巻く事情を理解している人々の当事者意識が不足しています。誰かに決めてもらおうとする姿勢や、やや投げやりな空気を感じます。もちろん、強い当事者意識を持っている方もいますが、政治家は「原子力を推進しても票にはならない」と考え、前面に立とうとしません。電力事業者も、原子力を積極的に訴えれば批判を受けるかもしれないため、表立った発言を避けようとします。

その結果、原子炉の建て替えなど、予定されていた施策が進まなくても誰が責任を持って状況を変えるかが曖昧になります。私が問題として捉えているのは、原子力を必要だと信じている人々までどこか他人任せになっていることです。後押しが得られないから進められないと言うだけでは、状況は変わりません。自ら前面に立ち、批判を受けながら意思決定と説明に責任を持つ人が増えなければ、実現可能な施策も進まないと思います。

― 再生可能エネルギーを脱炭素のための電源ではなく、日本のエネルギー自立を支える国内エネルギーと捉えた場合、政策や企業の判断はどのように変わりますか。

再生可能エネルギーの位置付けは、すでに変わり始めています。東日本大震災後の日本では、原子力発電を減らし、その代わりに再生可能エネルギーを増やそうという機運が高まりました。制度上の目的は一つではありませんが、社会的、政治的な推進力となったのは、原子力発電からの転換です。太陽光発電を中心に、現在稼働している再エネ設備の相当部分がこの時期以降に導入されました。

その後、2020年前後から、再エネは「脱原発のための電源」から「脱炭素のための電源」として語られるようになりました。再エネ自体が変わったというよりも、社会に対する説明の仕方が変わったんです。ところが、脱炭素効果だけを再エネの価値として強調したがゆえに「期待したほど二酸化炭素の削減に至っていない」「森林を伐採し、むしろ自然を破壊している」と批判されるようになりました。本来の再エネには、海外から燃料を輸入せず、国内でエネルギーを生み出せるという大きな価値があります。このエネルギー自立の側面が認められてこなかったため、再エネの価値が過小評価されてきたと考えています。

まさに今、中東情勢などの地政学リスクを背景に、化石燃料の価格が大きく変動しています(2026年9月取材時点)。この状況では、企業が自ら再エネ設備を保有し、発電した電力を自家消費することにも意味があります。自家発電の電力は、電力会社から購入するより割高になる場合があるものの、設備投資額と償却期間から将来の電力コストを見通しやすいんです。今後何年分もの電力コストを予測できれば、企業は事業計画を立てやすくなります。

つまり、再エネは単に脱炭素へ貢献する電源ではありません。国にとってはエネルギー自給率を高める手段であり、企業にとっては燃料価格や電気料金の変動リスクを抑え、経営の予見可能性を高める手段でもあります。企業の判断は、脱炭素への貢献だけでなく、エネルギー調達の自立性と価格の安定性を重視する方向へ変わり始めています。

【第4章】産業と輸送は、どう石油から離れるのか

― 石油やガスを利用する産業や輸送のうち、電化しやすい領域と、電化が困難な領域を教えてください。

乗用車は、原理的には電気自動車へ転換できます。長距離トラックやバスは電化が難しいとされてきました。しかし、中国では大型トラックの電動化が急速に進み、2026年8月には、新エネルギー車が国内の大型トラック新車販売の5割近く(47.43%)を占めるまでになりました[4]。現在は港湾や鉱山などの短中距離用途が中心ですが、実用化の段階へ入っていると考えられます。日本で難しいと言われる背景には、国内メーカーによる車種の展開や充電設備の整備が進んでいないことがあります。技術的に電化できないというより、日本では製品と利用環境が整っていないという側面が大きいのではないでしょうか。

石油化学製品では事情が異なります。プラスチックなどの製造では石油を燃料としてではなく、ナフサなどの原料として使っています。これを石油以外の原料へ置き換える場合、バイオマス由来の原料を使う方法や、再生可能エネルギーを活用して原料を合成する方法がありますが、いずれも原理的にコストが高くなります。工場で使用する熱も、必要な温度によって電化の難易度が変わります。40〜160度程度までであれば、ヒートポンプを利用できる領域があります。しかし、製鉄、ガラス、セメントなど、500度や1000度を超える高温が不可欠な産業では、全面的な電化が容易ではありません。既存の技術や方法だけでは温室効果ガスの排出を減らしにくい産業や用途は、『ハード・トゥ・アベイト(Hard-to-Abate)』と呼ばれています。

― 航空、船舶、長距離の大型輸送、高温の熱が欠かせない工場など、電化が厳しい領域は今後、何で支えていくべきでしょうか。

当面は、石油やガスなどの燃料に依存せざるを得ません。ただし、航空や船舶では、それらに代わる複数の燃料が検討されています。航空分野では、持続可能な航空燃料であるSAFの導入が進められています。現在実用化が先行しているのは、廃食油や植物などを原料とするバイオ燃料系のSAFです。しかし、世界の航空燃料に占めるSAFの割合はまだ1%にも満たないにもかかわらず、利用可能な原料をめぐる獲得競争がすでに始まっています。航空需要を支えられる規模まで供給量を増やせるかという大きな制約があります[5]。

船舶では、LNG、アンモニア、メタノールなど、複数の燃料が試されています。しかし、現段階では、いずれも将来の可能性が検討されている段階であり、決定的な選択肢はまだ定まっていません。

― EV、ハイブリッド車、燃料電池車、バイオ燃料、合成燃料は、今後それぞれどのような役割を担いますか。

日本でEVが普及するとすれば、軽自動車の領域からだと思います。そのためには、家庭で充電できる環境の普及が前提になります。日本ではすでにハイブリッド車が広く普及しているため、その次に拡大する余地があるのは、外部から充電できるプラグインハイブリッド車でしょう。充電設備があれば、走行距離やエネルギー価格に応じて、電気とガソリンを使い分けられるため、利用者にとって合理的な選択肢です。

燃料電池車については、乗用車向けの市場は、現状では広がる見込みが薄いと判断しています。日本では長距離トラックなど商用車への導入が模索されていますが、世界的にはバッテリー式の電動トラックが主流になりつつあります。燃料電池を輸送に使う構想は今後、用途が限定されていくかもしれません。バイオ燃料については、日本でもバイオエタノールをガソリンへ直接混合する構想が具体化しています。政府は、2030年度までに最大10%相当、2040年度から最大20%相当の低炭素ガソリンの供給開始を目指しています[6]。

輸入するエタノールの原料として、米国産のトウモロコシなどが想定されています。この政策が進めば、日本は中東から輸入する石油と米国などで生産された農産物由来の燃料を組み合わせて、自動車を動かす国になっていきます。合成燃料については、政府が商用化目標を掲げている一方で製造コストが高く、民間事業の縮小や見直しも起きているため、自動車向け燃料として広く普及する可能性は低いと見ています。

― 日本企業が今後の技術を選ぶ際、性能、コスト、原料、規制、市場規模のうち、何を重視すべきでしょうか。

顧客のニーズです。性能、コスト、原料、規制、市場規模は、顧客が求める製品を提供するために検討すべき条件であり、それ自体が目的ではありません。現在の日本企業には、供給する側の都合を優先して製品を作ろうとする傾向が強く、それが競争力を失う一因になっているのではないでしょうか。

最も高性能な製品や、最も安価な製品が必ず選ばれるわけではありません。顧客が求める性能を、受け入れられる価格で提供できる企業が強いんです。まず市場を調査し、誰が、どのような用途で、何を求めているかを把握してから、それに相応しい技術や性能を決めるべきです。自社が作りたいものを起点に技術を選んでいる限り、市場で競争に勝つことは厳しいでしょう。

【第5章】GXの費用と責任は誰が引き受け、2040年に何が残るのか

― 大場さんが考えるGXの本質をお聞かせください。

政府はGX、つまりグリーントランスフォーメーションをエネルギーの安定供給、経済成長、脱炭素を同時に実現するための政策と説明しています。ただ、私は岸田政権が掲げたエネルギー・産業政策のパッケージに付けられた名称という側面が強いと捉えています。

政策形成の出発点の一つにあったのは、鉄鋼、化学、紙パルプ、セメントという、エネルギーを大量に消費する基礎素材産業をどこまで国内に残すかという問題です。これらの産業が脱炭素化に対応するには、多額の設備投資が欠かせません。その費用を企業だけで負担すれば国際競争力が低下し、生産拠点が海外へ移転するかもしれません。

そこで政府は、GX経済移行債を発行して企業の投資を支援し、将来のカーボンプライシングによる収入などを償還財源にする枠組みを設けました[7]。しかし、企業への支援を拡大すれば、最終的には国民や企業の負担にも繋がります。産業を国内に残しながら、脱炭素化に伴うエネルギーコストの上昇を抑えなければなりません。その中で、安定的な脱炭素電源として原子力を活用する政策が組み込まれました。私の言い方をすれば、GXは「原子力推進」と正面から打ち出さなくても、結果として原子力政策を進められる「マジックワード」でもあります。基礎素材産業を保護する政策と、その負担を抑えるための原子力政策が一つの枠組みにまとめられているのが、GXの本質の一つだと考えています。

― エネルギー転換に必要な費用と、政策や投資が失敗した場合の損失は、政府、企業、金融機関、消費者の間でどのように分担すべきですか。

原則として、意思決定をした主体や成功した場合に利益を得る主体が、失敗した場合の責任も負うべきです。ところが、現在の仕組みでは誰が失敗の責任を負うのかが分かりにくくなっており、それがいかにも日本的なところです。成功すれば企業や投資家が利益を得るものの、失敗が見えてくると関係者が撤退して最終的な損失だけが社会全体へ移される場合があります。

GXでは国債を活用して先行投資を支援するため、事業が期待した成果を上げられなければ、最終的な負担は広く国民へ及びます。成功時の利益を得る主体と、失敗時の損失を負担する主体が一致しておらず、この構造は歪んでいます。誰が意思決定し、誰が利益を得て、失敗した場合に誰が損失を引き受けるかを、事業の開始時点で明確にすることが大切です。

― 政府はどのような分野のリスクと費用を負担すべきでしょうか。

長期間にわたって多くの人が利用し、日本社会全体に便益をもたらす共通インフラです。短期間で利益を上げることは難しくても、長い目で見れば社会的な投資効果を期待できる事業に、財政資金を重点的に配分すべきです。道路や橋は、代表的な公共インフラです。建設後すぐに採算が取れなくても、社会や経済活動を長期的に支えるため、政府が大きな費用とリスクを負っています。

電力も社会に不可欠なインフラですが、日本では電力会社をはじめとする民間事業者が長年にわたって設備を整備してきました。そのため、道路などと比べると、政府が直接費用を負担するという発想が弱いんです。第2章で述べた家庭用のEV充電設備や、電力自由化後の送配電網への投資は、将来的に多くの人や事業者が利用する共通基盤です。ただし、民間企業にとっては初期投資が大きく、いつ回収できるか分かりにくいため、投資が進まない場合があります。この共通インフラについては、政府がリスクと費用を引き受け、国債も活用して整備すべきです。個別企業の事業を無条件に救済するのではなく、長期的に日本全体へ利益をもたらす基盤へ公的資金を投じることがポイントです。

― 大場さんは、「小学生の頃に石油へ関心を持ってから30年以上経ったが、根本的な問題は変わっていない」と語っています。2040年の日本をどのように予想しますか。

2040年の日本も、基本的には今とさほど変わっていないと予想しています。もちろん、技術や設備は進歩しています。この30年で太陽光発電は大幅に増え、日本以外の国ではEVの販売比率も上昇しました。このような変化は、明らかに時代の転換です。それでも日本全体が変わりにくいのは、高度経済成長期などの成功体験を基準に物事を判断する人が、今も社会を動かす立場に多いからです。変革を望む世代の意見が反映されるには、今後10〜15年ほどかけて世代交代が進まなければなりません。それまでは大きな変化を期待できないと、半ば諦めている40代も多いという印象があるため、2040年はなおも現在の延長線上にあると見ています。

しかし、2050年には現在の30代が50〜60代となり、政策や企業経営を担う中核に入ります。現在の意思決定層とは異なる環境で育ち、異なる価値観を持つ世代が社会を動かすようになれば、日本のエネルギー政策や産業構造も大きく変わるでしょう。

【第6章】大場さんの素顔

― この章では大場さんの素顔について伺います。大場さんはどのようなお子さんだったのでしょうか。

幼少期は、テレビで戦隊ヒーローを見ていたら、ヒーロー本人よりもヒーローが乗っていた車に興味がありました。映画でUFOが出てきたら、それがなぜ浮くのか、どう作るのかを考えていましたね。意図的に見せられているものよりも、その仕組みに興味があったんです。また、小学3年生の頃には太陽光パネルに惹かれましたが、1つ2万円したためお小遣いでは買えなかった。親に叱られる時も「言うことを聞かないなら、パネルを買ってあげない」とよく言われたのを覚えています。

― その頃から仕組みや構造、エネルギーにご興味があったんですね。個人的に、大場さんにはヒキガエルやヌマガエルなどをかわいがっているイメージもあります。

冒頭のカメのPSI君と同様に、妻の趣味です。ポケモンGOが流行っていた頃、公園でポケモンGOをしていたら、スマホカメラにカエルが映ったんです。そのまま捕まえて持って帰ったのが、アズマヒキガエルのぱくちゃんです。カエルだけでなくヘビやカメレオンなど、いろいろと飼いました。

― 大場さんは、コオロギも飼育していらっしゃいました。

世界最大級の大型カメレオン「ウスタレカメレオン」を飼っていて、その子がコオロギを大量に食べるんです。餌代がかかるので自分で繁殖し始めたらエスカレートして、気づいたら何十万匹に増えていました。そこで、わざわざ引っ越して専用の工場を整備して、投資家の方と組んでコオロギ事業を始めました。「稼ぎすぎてコオロギ事業を辞めた」という方に弟子入りして飼育方法を教わり、販売ルートを開拓したおかげで、一時期はAmazonの冷凍コオロギの売れ筋ランキングで1位になったこともあります。

― カメレオンの餌のために繁殖していたコオロギを事業化して、Amazonで1位。すごいですね。「冷凍コオロギ」も初めて知りました。

コオロギの需要には、大きく分けて生き餌、冷凍、乾燥の3つのジャンルがあります。しかも、大きさにもピンヘッド(孵化したばかりの体長1〜3mm程度の非常に小さなサイズ)、SS、S、MS、M、ML、Lと段階があって、全てマーケットが違います。しかも、小さいコオロギはすぐに育つので、非常に高価で、グラム単価が銀より高くなることもあります。そして、約1週間ごとにランクが変わります。「生き餌」は一部のカエルやトカゲなど、コオロギが生きていないと食べない動物に、「冷凍」はトカゲ、カエル、アロワナ、鳥など、餌の見た目がコオロギなら食べる動物に向けられています。「乾燥」は人間用にもマーケットがあります。

― 食用コオロギを粉末化した、コオロギプロテインもありますよね。

はい。コオロギ食や昆虫食と言われる分野で、乾燥タイプでは、インパクト重視でコオロギの姿形が残っているほうがいいケースと、粉砕してパウダー状にしたほうがいいケースがあります。私は乾燥はやらず、冷凍までやりました。コオロギ事業は5年やりましたが、子供が生まれたタイミングでやめました。

その影響で、昆虫流通業界や昆虫ビジネスに詳しくなりました。日本には、クモの糸に着想を得て、微生物を使った精密発酵で構造タンパク質素材『Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)』の量産化を進めているスパイバー(Spiber)のような企業がありますが、昆虫を扱う産業全体について幅広くコメントできる専門家はあまりいません。「大場さんは昆虫ビジネスにも詳しいらしい」という噂が巡りに巡って、Nikkei Asiaから取材を受けたことがあります。「エネルギーの専門家が昆虫ビジネスを話しても仕方ないから、別の肩書き作ってくれ」と言われて、『バグ・インダストリーエキスパート』の大場として日本の昆虫産業についてコメントしました。

― 大場さんは普段のお仕事と直接関係ない分野でも、専門的に掘り下げていらっしゃいます。

もともと調べてまとめる作業が好きなんです。小学生の頃から気になったら調べて、勝手にレポートを書いてクラスのみんなに見せていました。やや無理やり紐づけると、私にとってエネルギーは最終的には人が消費するものです。人が何のためにエネルギーを使っているかと言ったら、生きるためですよね。だから、人が何のために生きるかを常に見ていたいんです。

私が初めてエネルギー問題に興味を持ったのは小学4年生ですが、石油の有限性とリスクに気づいて、これは大変なことになると思いました。大学に進学する時、どの学部に進むか迷ったんですよね。全国にエネルギーという名の付いた学部や学科はありますが、その多くはプラント設計などを扱うエネルギー工学系で、私の学びたい分野とは違いました。つまり、既存のエネルギー事業で役に立ちたいわけではなく、人類のエネルギー問題の根本を理解したいという思いが根底にあったんです。今でも、私は世の中の出来事をエネルギーの視点から眺める癖があります。国際情勢も、産業の盛衰も、人々の暮らしの変化も、その背後にはエネルギーの使い方に変化があるのではないかと考えてしまいます。

京都大学理学部に進学してからは森羅万象を学ぼうと思い、最終的には物理や化学を専攻しました。私が在籍していた頃、この学部ではどんな勉強をしてもよかったんです。学科という概念がなくて、最も多く単位を取った科目が卒業科目になりました。

― NewsPicksでも、大場さんは女性用下着・アスレジャーや、環境汚染によるホッキョクグマの生殖器の変化について専門的なコメントをして、多くの方からポジティブな反響がありました。

よく覚えていますね。基本的に、興味を持ったところはジャンルを問わず、何でもやれるところまでやっています。社会人になってあらゆる方々と出会うようになってから「女性」について少しでも理解するために、下着やその歴史、機能性、トレンドを研究・考察していました。男性からすると、謎じゃないですか。当時、ある女性がPEACH JOHNの通販カタログを読んでいるのを見て、「男性向けの下着専用カタログを見たことがない」と気づきました。私自身はユニクロのトランクスで十分なのに、女性はこれほど多くの種類から下着を選んでいるのかと驚きました。男女間の違いが大きい中で人間社会が成り立っていると実感して、探究してみたんですよね。

私は動物行動学的に世の中を見ていて、あらゆる行動や身体的特徴、思考回路は進化的過程で得た特質が何らかの形で発現しているもので、人間の不可思議な行動も動物行動の一種だと捉えています。どういう進化の過程で現在に至ったかは、他の動物の類似行動からある程度類推できます。ホッキョクグマの陰茎骨など、NewsPicksで書いたコメントは面白半分なところもありましたが、もともと動物行動学に関心が強かったからです。

― 現在は、何に一番ご興味がありますか。

「世界に祝福された経験や感覚を持っていれば、主体的な価値判断ができなかった人でもそれができるようになるか」という仮説に興味があります。これにはいろんなパターンがあって、生まれた時から家庭環境で否定されずに育った人は、甘やかされていますが「何をしても大丈夫だ」という根拠のない自信を持っています。友人知人にそういうタイプがいて、私からは想像できない判断の仕方をしているんですよね。

その一方で、何らかの疎外感を抱えて生きている人もいます。家庭で何をやっても否定されて自由にさせてもらえなかったり、我慢したら褒められたりした経験によって、我慢癖がついているんです。人に迷惑をかけたらいけないという忖度が強すぎて、自らが思っていることを我慢するタイプですね。学校や会社で馴染めないと疎外感を抱いて塞ぎ込んでしまう人は、実は多いのではないでしょうか。

そういう人が主体的に物事の価値判断ができるようにするには、「自分はこれでいいんだ」と思うことです。言葉で言うのは簡単ですが、なかなかできないですよね。これは、世界に祝福された感覚を得ているかによるのではないでしょうか。日頃のコミュニケーションやコミュニティへの参加などで、この感覚を促進できないだろうかと考えています。それから、人格という言葉がありますよね。佐野さんは「人格者」という言葉にどんなイメージを持ちますか?

― 徳を積んだ方のことでしょうか。

そうですよね。一般的にも、日本語の「人格者」は倫理的な人を意味する言葉として理解されていますが、私の言う「人格」は、それとは少し意味が違います。ここでは、倫理的に立派な人という意味の「人格者」と区別して、「人格のある人」と呼びます。

もともと人格やパーソナリティという言葉について、私はカントの議論を「人格を持たなければ物以下になってしまう」と、厳しいものとして受け止めています。人間が自らの理性や自律性、つまり道徳法則を自分に課す力を放棄し、本能や利害だけで動けば、物と同じ「手段」になってしまいます。そこから、私は一貫性のある言動に責任を持てる人を「人格のある人」と捉えています。

未成年者には失敗が許容され、保護者が一定の責任を引き受けます。それは本人がまだ、全面的に責任を負う主体として扱われていないからです。「あなたには人格がある・ない」と個別に判断することはできません。そのため、社会は一定の年齢に達した人を「自ら判断し責任を負う主体」として一律に扱う形式の上に成り立っています。

しかし、多くの人は日常の中で「人格のある人」として振る舞うことを求められずに済んでいます。大それた責任を負う場面は少なく、適当にごまかしても大抵のことは乗り切れるからです。これは個人というより、社会の仕組みの問題でしょう。

自分で意思決定する権利がなければ、人格を持つことは難しいですね。「私には意思決定や価値判断をする権利がある」と信じることが大切です。先述のとおり、祝福されていない感覚が強いと、自分の意見が尊重されないことを前提に生きることになり、人格を持つことが難しくなるのではないでしょうか。

「昨日、あなたはこう言ったよね」と問われた時、「はい、言いました」と答えられるのは、その人が当事者として価値判断をしているからです。そうでない人は、不都合なことが起きると「でも」「こうだったから、こうしました」と際限なく言い訳を重ねます。「人格のある人」としての言動を求められていることさえ、理解していないからです。偉そうに言っていますが、私自身も、都合が悪くなると言い訳が口をついて出ることがあります。カントの議論になぞらえれば「自分も物以下だな」と実感することはしばしばあります。

現在の日本に欠けているのは、人格についての意識と教育だと思います。教育基本法は教育の目的を「人格の完成」と定めていますが、その意味が教える側にも教えられる側にも十分に共有されていないため、結果として倫理的な人を育てることにとどまっているのではないでしょうか。本来の社会に必要な機能を構築する仕組みを、日本は持ち合わせていないように見えます。よりくだけた言い方で言うと、祝福される人を増やさなければダメですね。

― 周りの大人が幼少期の子供を意識的に祝福すると効果がありますか。

子供を一人前として扱うことは大切ですね。自分の価値判断で意思決定をさせて、本人が結果の責任を負う。私も、自分の子供にはそう接したいと考えています。ただ、集団の枠から外れないように生活してきた大人に、いきなり「今から自分の言動全てに責任を持ってください」と求めても、途方に暮れるだけですよね。それは本人の資質というより、責任を引き受ける経験を積む機会がなかったからです。自分で判断し、責任を引き受ける人が身近に1人いるだけで、周りの人も判断しやすくなります。社会を引っ張るのが一握りのカリスマだけでは、秩序は脆いものです。できるだけ身近なところで、責任を引き受けてくれる人がどれだけいるか。それが、これからの社会にとって大切ではないでしょうか。

これからのAI時代、知識や分析の多くはAIが担うようになります。その時、人に残る最後の役割は、判断することと、その結果に責任を取ることだと考えています。

― 大場さん、お話をお聞かせいただきありがとうございました。

【エピローグ】

佐野:大場さんは先日「大学院時代や新人サラリーマン時代、堀江貴文さんや成田悠輔さんのように目上の人に配慮しない物言いで無双っぽいことをして、一部の人々から支持を集めていた。しかし、社会では危険因子扱いされ、力を持てば持つほど追放され、自分の世界でしか生きられなくなる。今は大人になって丸くなり、つまらないと言われても相手にリスペクトを持ち、無双しないように配慮している。配慮ができる人と見なされ、協力してくれる人の種類が変わってきた気がする」と、Xでおっしゃっていました。

大場:その後、大きな反響があって身近な友人からは「全然変わっていないけど?」と一蹴されました(笑)。気を使っているんだけどな。昔ほど、相手がイラつくことを言わなくなったはずです。

佐野:今回、この記事を大場さんの第1弾としてリリースします。今後も、折に触れて大場さんのお考えやご活動の進展を伺います。

大場:はい。以前、私はNewsPicksでも「意見を聞いてもらうためには、専門分野以外でも好きになってもらうことが大事だ。だから、関係ない分野にも積極的にコメントしている」と話していましたね。有り難いことに、今はちょうど専門分野の仕事が溢れて、こういう話がなかなかできなかったところだったんです。

参考資料

  1. 資源エネルギー庁「第1章 第1節 エネルギー需給の概要」
  2. 資源エネルギー庁「2025―日本が抱えているエネルギー問題(前編)」/首相官邸「中東情勢に関する関係閣僚会議」(令和8年4月30日)
  3. 資源エネルギー庁「エネルギーの安定供給を支える化石資源のこれから」
  4. 第一商用車網「8月新能源重卡:熱銷2.68万輛 滲透率創新高」(捜狐転載)
  5. IATA「Sustainable Aviation Fuel」
  6. 資源エネルギー庁「バイオエタノール導入拡大に向けたアクションプラン」
  7. 資源エネルギー庁「GX政策の今」
取材対象者
合同会社ポスト石油戦略研究所代表 / エネルギーアナリスト 大場紀章
取材日
2026年9月29日
初回公開日
2026年10月27日
最終更新日
2026年10月27日
企画・取材・執筆
佐野 桃木
写真提供
ポスト石油戦略研究所
最高顧問
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